訪問看護師になった私の道のりと今後の目標
私は看護学校を出てから今まで、ずっと病院で勤務していました。
比較的大きめの病院が多かったので、少しずつ昇進・昇給もして経済的には安定していたと思いますが、結婚・出産を経て、子育てや家族のための時間を持ちたい時があってもそれは難しく、気持ちの上でも肉体的にも無理を重ねながら生活していました。
夫やそれぞれの両親には少なくない負担をかけてしまいましたし、子どもにもさみしい思いをさせていたのだと思います。
そんな中、積極的に子どもの面倒を見てくれていた義理の父が病気になり、義母は義父につききりになりました。
子どもたちは以前ほど手がかからなくなっていたとは言え、義父の介護の負担は大きく、それでも夫は「自分が転職して親の面倒を見るから、看護師を続けろ」と言ってくれたのですが、私も辞めるしかないと思っていました。
そんな時、「ケアーズ訪問看護ステーション」の求人を目にしたのです。
実はその時まで、私は「訪問看護」の詳しい労働環境を知りませんでした。
「これなら私もきっと活躍できる!」そう強く感じて応募しました。
給料は想像していたよりも高く、24時間対応の緊急電話対応は交代であるものの、何もなければ夜勤無しの平日勤務がメインで、病院勤務の時よりは家族のための時間を持ちやすくなりました。
また、すぐに医師や他の看護師を呼べる病院とは異なり、自分自身の責任ある行動が求められるのですが、その分、利用者さん(患者さん)とは、しっかりとしたコミュニケーション、しっかりとした看護の提供ができるようになったと感じています。
キャリアという意味でも、「訪問看護ステーション」には「管理者」という運営・管理を行うトップのポジションがあり、ひとつのやりがいになるのではないかと思います。
私は師長や看護部長の経験はないので病院の役職と比較してどうなのかは言えませんが、他の看護師が働きやすい環境や利用者さんにとってよりよいサービスを整えていく「管理者」の仕事は、非常に勉強になるし、やりがいのある仕事だと思います。
「管理者」はもちろん、「訪問看護師」になること自体、病院の経験しかないと非常に不安なことが多いと思います。私もとても不安でした。
転職に当たって、本などを買って勉強しようともしましたが、あまりよい訪問看護の教科書には巡り合えませんでした。
看護技術については、病院との違いに気をつけながら慣れることで問題ないのですが、報酬や加算など保険の知識や地域での連携などについては、しっかりと学べる環境がないと不安になるかもしれません。
幸い、私が入った「ケアーズ訪問看護ステーション」では、研修・教育制度が充実していたので、訪問看護師としても管理者としても自信を持って勤めることができました。
最後に、私もそうでしたが、実はまだまだ「訪問看護」の正しい情報は、私たち看護師にも、利用者さんにも知られていないと思います。
サービス提供を通して、一人でも多くの看護師や利用者さんに「訪問看護」の正しい情報を届けられたらと思っています。